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鼡径部痛症候群|須坂市の足の付け根(鼡径部)の痛いでお困りの方必見

2026.05.02

鼡径部痛症候群
(グロインペイン症候群)

「走ると股関節の付け根が痛む」
「足を上げたり、ボールを蹴ったりする時に鋭い痛みが走る」
そんな症状にお悩みではありませんか?
それは、鼡径部痛症候群(グロインペイン症候群)かもしれません。
サッカー選手に多いことで知られていますが、実は日常生活の体の使い方が原因で、一般の方にも起こりうる症状です。
今回は、鼡径部痛症候群(グロインペイン症候群)の病態の解説と当院のアプローチ方法について解説します。

鼡径部痛症候群(グロインペイン症候群)とは

鼡径部痛症候群は、股関節や足の付け根に痛みや不快感を引き起こす症状の総称です。
画像初見で、特定の原因がはっきりしていることもあれば、原因がはっきりしないこともあります。
急激な加速、減速、方向転換(カッティング動作)、キック動作を伴うスポーツで発症しやすいとされ、国内の報告(杉山ら、2018)においてサッカー選手が多いとされています。
鼡径部痛症候群は、スポーツ選手において長引く難治性の鼡径部痛を特徴とします。

2014年に開催されたDoha agreement meetingにおいて、スポーツ選手の鼡径部痛は以下の3つの項目に分類されています。
①臨床症状による鼡径部痛の分類:画像検査は行わず、内転筋関連鼠径部痛、腸腰筋関連鼠径部痛、鼡径部関連鼡径部痛、恥骨関連鼡径部痛に分類されます。

※画像はAdobe Fireflyを使用して生成しています。

②股関節に関連する鼠径部痛
:股関節唇損傷や大腿骨寛骨臼インピンジメント(femoroacetabular impingement:FAI)などの股関節内の問題によって起こる鼠径部痛です。股関節に関連する鼠径部痛は他の原因からの区別が難しく、他のタイプの鼠径部痛と共存している可能性があります。

※画像はAdobe Fireflyを使用して生成しています。③その他の要因:前述した臨床症状に合わない鼠径部痛です。より広範な既往歴や身体検査、適切な追加検査や他科紹介を通じて、筋骨格系以外の原因も考慮に入れた診断を下す必要があります。

症状のメカニズム

鼡径部痛症候群の明確な病態はまだ不明ですが、反復する強力な負担(方向転換やキック動作など)が鼡径部の筋や恥骨周囲の筋(内転筋、腸腰筋など)に加わることで、解剖学的に構造が破綻が発生し、鼡径部の症状が出現すると考えられている。
体幹から股関節の可動性・安定性・協調性の機能低下が生じることで、鼡径部周辺に疼痛が発生し、これが慢性化する場合があります。

当院でのアプローチ

鼡径部痛症候群(グロインペイン症候群)は手術を行わない、保存的治療が第一選択とされています。
スポーツ選手に多い慢性骨盤周囲痛であり、施術には体の動作を多角的に確認する必要があるとされています。

1. カウンセリング


「どこが?」だけでなく、「いつ?、どんな時に?、どのような?、どんな動作で症状が現れるか?」を深くお伺いします。
・スポーツ活動のヒアリング:どんなスポーツ、ポジション、競技歴など、鼡径部に繰り返し負荷がかかる要因を特定します。
・既往歴と症状の分析:過去の怪我や病気、現在の症状の経過を詳しく把握することで、鼡径部以外の原因も鑑別し、施術の安全性を確保します。
・受診歴:施術歴(リハビリ歴)やレントゲンやMRI、CTなどの画像診断を受けているかをお聞きします。

2.姿勢・動作評価

姿勢・静的アライメント評価: 猫背、反り腰、骨盤の傾きなど、身体のバランスを分析し、鼡径部への負担との関連性をチェックします。
動作・動的アライメント評価:体幹の前屈や後屈、ひねりなどの動作。足のスイング動作あわせて軸脚および体幹の安定性を確認します。動作評価を通じて、どの筋肉や関節の動きが悪くなっているか(運動機能障害)を特定します。特に、股関節や骨盤といった鼠径部と関連の深い部位の連動性(キネティックチェーン)を細かく評価します。

ベッド上評価:鼠径部だけでなく、鼡径部に関連する股関節や骨盤・脊柱が、どれだけスムーズに動くか全身的な柔軟性をチェックします。
特に股関節が硬くなると、繰り返しの動作で鼡径部へ負担が掛かります。そのため股関節の筋肉柔軟性や骨盤動きなどは細かくチェックします。

3.施術(徒手療法・ストレッチ・運動療法・予防)

当院では根本的な身体の使い方やバランスに着目して施術を行います。特に股関節周囲のこわばり、硬さのの改善、体幹や股関節周囲筋を鍛えることがポイントとなります。

徒手療法

施術

カウンセリングや姿勢・動作評価から問題となると考えられる筋肉の柔軟性の改善や骨盤・股関節の動きを整えます。
・筋肉・筋膜へのアプローチ
腸腰筋: インナーマッスルの硬さを改善し、股関節の動きを改善します。
殿筋群: お尻の硬さは力が発揮しにくくなり、動作時に鼡径部や股関節に負担がかかります。
腹直筋・腹斜筋: お腹周りの筋肉が硬いと、股関節との連動性が不十分になり、鼡径部に負担がかかります。
・関節の徒手誘導
 関節の動きに問題がある場合、手の操作で適切な動きに誘導し、関節運動の改善を目的に行います。

ストレッチ

肩や腰の評価・施術風景

一度発症すると慢性化しやすいため、患部だけでなく股関節周囲の柔軟性を総合的に高めます。
特に患部へ負担がかかる原因とされる部位に関して、入念に行います。
主なストレッチ部位
1. 内転筋群のストレッチ
2. 腸腰筋ストレッチ
3. 臀部(お尻)のストレッチ

トレーニング(運動療法)

患部に過剰なストレスが加わる不良動作を改善し、機能的な動作パターンを習得することを目標とします。
まずは胸郭・体幹・骨盤の動きや安定性を改善し、そのうえで協調運動(クロス モーションによる動作)の習得を目指します。最終的に片脚支持での動きの中での安定性を保ちながらスポーツ特有の動作へと段階的に難易度を上げていきます。
セルフケア・環境の工夫
写真:股関節の安定性を高めるための殿部トレーニング


写真:股関節の安定性を高めるための殿部トレーニング

さいごに

鼡径部痛症候群(グロインペイン症候群)は、「休めば治るだろう」と軽く考えてしまいがちですが、実は体全体のバランスの崩れを知らせるサインでもあります。痛みを抱えたままプレーや日常生活を続けると、かばう動作が定着し、他の部位を傷める悪循環にもつながりかねません。
当院では、痛みを取るだけでなく、「なぜそこに負担がかかったのか」という根本的な原因を評価し、再発しない体作りをサポートします。
「大好きなスポーツを全力で楽しみたい」「痛みを気にせず動けるようになりたい」というお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度当院へご相談ください。理学療法士としての知見を活かし、あなたの早期復帰とパフォーマンス向上に向けて、全力で伴走いたします。

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参考文献
杉山貴哉ほか:スポーツによる鼠径周辺部痛の発生状況.日本臨床スポーツ医学会誌 26(3):373-381, 2018.
Weir A, et al: Doha agreement meeting on terminology and definitions in groin pain in athletes. Br J Sports Med 49: 768-774, 2015
股関節機能障害作成班ほか:股関節機能障害理学療法ガイドライン.理学療法ガイドライン 第2版,日本理学療法学会連合理学療法標準化検討委員会ガイドライン部会編,日本理学療法士協会監,医学書院,東京,2021,397-423.
Hölmich P. Long-standing groin pain in sportspeople falls into three primary patterns, a “clinical entity” approach: a prospective study of 207 patients. Br J Sports Med. 2007; 41(4): 247-252.
福島健介.大腿骨寛骨臼インピンジメント・鼠径部痛症候群.運動器疾患・外傷のリハビリテーション医学・医療テキスト(久保俊一,津田英一編集).医学書院;2022,p.252-63.
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資格 :理学療法士(国家資格) 2017年 専門学校卒業 理学療法士免許取得/整形外科勤務・ 自費整体・整骨院に整体師として勤務後開業

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