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腰椎椎間板ヘルニア|須坂市の腰椎椎間板ヘルニアでお困りの方必見|原因と予防について

2025.12.18

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアの原因が分かれば、症状の改善や再発予防にも効果的!!

腰椎椎間板ヘルニアとは

腰の骨と骨の間にあるクッション(椎間板)が、何らかの原因で傷んだり、飛び出してしまったりして、近くを通っている神経を圧迫することで、強い腰の痛みや足のしびれ、痛みといった症状(神経症状)が出ている状態です。 腰椎椎間板ヘルニアの発生について男女比は約2~3:1、好発年齢は20~40歳代、好発高位はL4/5,L5/S1間が多いとされている。また腰痛の原因の内訳を椎間関節性22%、筋・筋膜性18%、椎間板性13%、狭窄症13%、椎間板ヘルニア7%、仙腸関節性6%と報告されており、腰痛のうち椎間板による原因が13%も及ぶとされています。

腰椎椎間板ヘルニアの主な症状

1. 痛みとしびれ
腰痛・お尻の痛み:初期の段階で感じることが多い症状です。
重いものを持ち上げた時や、急に痛みが出ることがあります。
下肢(足)の痛み・しびれ(坐骨神経痛):お尻、太ももの裏側、ふくらはぎ、すねの外側、足先にかけて、痛みやしびれが広がります。
片側の足だけに出ることが多いですが、両足に出る場合もあります。

2. 症状が悪化する動作の特徴
椎間板が飛び出して神経を圧迫しているため、前かがみになる動作や、腰に負担がかかる時に症状が強くなる傾向があります。
前かがみの姿勢(洗顔、靴下を履く、座るなど)で、腰や足の痛み・しびれが強くなる。
咳やクシャミをしたり、いきんだりした時に、腰や足に「電気が走るような激しい痛み」が走る。
長時間座ったり立ったりするのがつらい。体を傾けると痛みが和らぐため、無意識に背骨が横に曲がってしまう(疼痛性側弯)。

3. 感覚や運動の異常
症状が進行すると、神経の働きが鈍くなり、以下のような症状が出ることがあります。
筋力低下・麻痺:足に力が入りにくくなり、つま先立ちやかかと歩きがうまくできない。
つまずきやすくなったり、歩きづらくなったりする(歩行障害)。
足の皮膚の感覚が鈍くなる、触られた感覚が左右で違う。

日本整形外科学会. “腰椎椎間板ヘルニア.” 日本整形外科学会, 2011,
https://www.joa.or.jp/public/sick/pdf/MO0007DKA.pdf. Accessed 5 Dec. 2025.

⚠️この症状に注意⚠️
稀に、馬尾症候群という重篤な状態になることがあります。
・両下肢の痛み・しびれ
・排尿・排便障害(尿漏れ、便秘、排尿困難など)性機能障害
このような症状が出現した場合、緊急手術が必要になることがあります。【Grade A】

腰椎椎間板ヘルニアの原因

環境因子としての職業については,重労働者,職業ドライバー,金属・機械業労働者での発生頻度が高いことが報告されている。
また作業姿勢により椎間板への負担が異なるため、職業によっては繰り返しの椎間板への負担が、ヘルニアを引き起こす可能性が考えられます。

The load on lumbar disks in different positions of the body.Nachemson A:Clin Orthop Relat Res.1966;45:107-122
こちらの画像は、立位での椎間板への内圧を100%としたときの、各姿勢の椎間板内圧を表したものです。
これを見ると普段の作業姿勢が負担をかけているなと感じた方も多いのではないでしょうか??
このように1番大きな負担となる「座位+重い物を持つ」など無理には行わない、このような姿勢を避けることはとても重要です。
しかし、やむを得ずこのような姿勢で作業をしなければならないこともあるかと思います。
大事なのは、負担をかけない工夫が重要です!!
➡︎この工夫に関しては、治療で説明します。

腰椎椎間板ヘルニアの治療

腰椎椎間板ヘルニアの主な治療方法は、手術療法保存療法があります。
腰椎椎間板ヘルニアでは、自然経過によって症状の原因となっているヘルニア塊の吸収が生じることがあり、まずは保存的治療が基本となります。
椎間板ヘルニアが生じると生体反応としてその周辺に血管新生が起こり、活性化したマクロファージを中心にリンパ球などが浸潤することによって炎症が惹起され、TNF(tumor necrosis factor)-αなどの炎症性サイトカインの作用で様々な酵素が誘導されて椎間板ヘルニアを分解すると考えられています。
ヘルニアが退縮に要する時間については明確にした報告はいませんが、2~3カ月で著明に退縮するヘルニアも少なくないとされ、特に大きなヘルニアや脱出型のヘルニアでは退縮しやすいとされており、ヘルニアの自然吸収率は66%と報告されています。

保存療法としては,薬物療法,神経ブロック,理学療法などが挙げられる。

当院でのアプローチ

施術で最も重要なのは、原因となっている根本的な要因を解決することです。
当院では、薬物療法や注射ではアプローチしきれない、姿勢や日常動作、お体の柔軟性、筋力といった根本原因を徹底的に評価し、改善を目指します。

1. カウンセリング

「どこが痛いか」だけでなく、「いつ、どんな時に、どんな動作で痛むのか」を深くお伺いします。
・生活習慣のヒアリング:作業姿勢、デスクワーク時間、運動習慣、ストレスレベルなど、腰に繰り返し負荷がかかる要因を特定します。
・既往歴と症状の分析:過去の怪我や病気、現在の症状の経過を詳しく把握することで、ヘルニア以外の原因も鑑別し、施術の安全性を確保します。

2.姿勢・動作評価

姿勢・静的アライメント評価: 猫背、反り腰、骨盤の傾きなど、身体のバランスを分析し、腰に負担をかけている姿勢をチェックします。
動作・動的アライメント評価::前屈や後屈、ひねりなどの動作テストを通じて、どの筋肉や関節の動きが悪くなっているか(運動機能障害)を特定します。特に、股関節や胸椎(背中の上部)といった腰と関連の深い部位の連動性(キネティックチェーン)を細かく評価します。

ベッド上評価:腰椎(腰の骨)だけでなく、腰痛に関連する股関節や胸椎(背中の上部)の関節が、どれだけスムーズに動くか全身的な柔軟性をチェックします。
特に股関節の屈筋やハムストリングスは骨盤の前傾と腰椎の後弯形成に関与しており、これらの筋の障害や可動域制限などにより腰背部に過度な負担をかける可能性があります。また腰への負担が筋力低下が原因かを評価します。

3.施術(徒手療法・ストレッチ・運動療法・予防)

主にカウンセリングと姿勢・動作評価に基づき原因に対して施術を行います。

徒手療法

腰椎との関連が深い胸椎や股関節に対して、正しい姿勢や動きを身体に再学習させるために、関節の調整を加えます。

ストレッチ

姿勢や動作不良改善を目的に、ストレッチを行います。胸椎の伸展可動域や股関節の可動域を向上させることで、腰椎への過剰な負担も減らすことができます。
ストレッチを行う部位は、カウンセリングと姿勢・動作評価に基づき原因に対して行います。

トレーニング

主に腰椎の安定性を高めるトレーニングを行います。
腰椎の安定性を向上させるために重要なことは、腹腔内圧を上昇させることです。
腹腔内圧は、インナーマッスルとも呼ばれる体幹深層筋(腹横筋・多裂筋・横隔膜・骨盤底筋群)が大きく関わります。特に腹横筋を収縮させ胸腰筋膜が緊張し腹部の側方に引かれることで腹腔内圧が上昇し腰椎が安定すると報告しています。腹腔内圧の上昇は上位腰椎の椎間板にかかる力を50%まで、下位腰椎では30%まで軽減できるとされているため、腹横筋の筋活動が非常に重要とされてています。

↑腹横筋の筋活動を高めるためのトレーニング(腹式呼吸)


↑体幹を安定させ、足の動きとの連動性をトレーニング

予防(姿勢指導・生活指導)

予防に最も重要なことは、腰に負担をかけない動作・姿勢です。
猫背姿勢は正しい姿勢に比べて約1.5倍〜2倍近くの負担が椎間板にかかり、さらにヘルニアを引き起こしやすい危険な状態を作ります。
(1)デスクワーク

ワンポイントアドバイス:デスクワーク時の工夫
①椅子やデスクの高さを調節して、モニターの高さに目線を揃える
②お尻に丸めたタオルを入れて、骨盤を立てる

(2)重量物の持ち上げ

ワンポイントアドバイス:重量物持ち上げ時の工夫
①足幅を広げ、物に近づく
②股関節を曲げる(お尻を後ろに引く、背中を丸めない)
③頭を下げず、前を見る
④垂直に立ち上がる
当院ではこのような動作や姿勢ができるよう、可動域の改善や筋力強化を行います。
これが症状の改善だけでなく、再発予防に重要です!!

まとめ

腰椎椎間板ヘルニアは、強い痛みやしびれを伴うため不安になることも多い疾患ですが、実は適切な評価とアプローチによって、自然吸収や症状の緩和が十分に期待できるものです。大切なのは、痛みを取り除くだけでなく、「なぜ腰に負担がかかってしまったのか」という背景にある姿勢や動作のクセを見直すことです。当院では、医学的根拠に基づいた評価を行い、あなただけのオーダーメイドプログラムで再発しない体づくりをサポートします。「いつものことだから」と放置せず、ぜひ一度ご相談ください。

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引用文献
・日本整形外科学会,日本脊椎脊髄病学会(監),日本整形外科学会診療ガイドライン委員会,腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン策定委員会(編):腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドライン2021.改訂第3版,南江堂,2021.
・宮本 雅史,中嶋 隆夫:腰椎椎間板ヘルニア 診 療ガイドライン 改訂第2版.日本内科学会雑誌105巻11号
・Zhong M, Liu JT, Jiang H:Incidence of Spontaneous Resorption of Lumbar Disc Herniation: A Meta-Analysis. Pain Physician. J2017 Jan-Feb;20(1):E45E52.
・腰痛診療ガイドライン2019、南江堂
・長谷川徹,他:硬膜外腔脱出型腰椎椎間板ヘルニア周囲の炎症性被膜.整形外科 49: 508―510, 1998.
・Ahn UM, et al : Cauda equina syndrome secondary to lumbar disc herniation : a meta-analysis of surgical outcomes. Spine 25 : 1515―1522, 2000.
・播广谷勝三:痛みの治療 腰椎椎間板ヘルニア.臨床と研究 101(6): 669-674, 2024.
・Richardson, C:Therapeutic Exercise for Lumbopelvic Stabilization: A Motor Control Approach for the Treatment and Prevention of Low Back Pain.2004、PP77-92
・坂井 建雄,村松 讓兒:プロメテウス解剖学アトラス解剖学総論/運動器系.P130,2007
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資格 :理学療法士(国家資格) 2017年 専門学校卒業 理学療法士免許取得/整形外科勤務・ 自費整体・整骨院に整体師として勤務後開業

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